ヒョウモンオトメエイ(豹紋乙女鱏、豹紋乙女鱝、学名:Himantura uarnak)は、トビエイ目アカエイ科オトメエイ属に属するエイ。太平洋西部とインド洋の熱帯・亜熱帯海域に広く分布している。
体盤幅は1.8m、尾を含めた全長は3mに達することがある。尾は長く、体盤幅の2倍近くに達することもある。
体には、ヒョウによく似た、輪状の斑紋が多数あり、和名の「ヒョウモン(豹紋)」や英名の「Honeycomb(蜂の巣)」はこの模様に由来している。
尾棘には毒があり、刺されると激痛に襲われる。
これまでヒョウモンオトメエイと呼ばれてきた魚は、実際には数種が混同されている可能性があり、今後、数種に分けられる可能性がある。
太平洋西部とインド洋の熱帯・亜熱帯海域に広く分布。 フランス領ポリネシアからオーストラリア北部、東南アジア、台湾、インド、紅海、南アフリカまでの海域で記録がある。
沿岸の砂泥底域やサンゴ礁周辺の砂底に生息。時には河口から汽水域にも侵入する。
食用とされることもあり、乾燥させたり塩漬けにした後に利用される[1]。一部の地域では骨も利用されたり、皮が財布・帯・靴などに利用されることもある[1]。
本種を対象とした漁業、および混獲などにより生息数が減少し、特に東南アジアで漁獲圧が高いとされる[1]。沿岸域を好むため、マングローブ林のエビ養殖場設置・都市開発などのための伐採、塩田開発、汚染などの影響が懸念されている[1]。
日本国内では2014年末時点で、美ら海水族館や海遊館、須磨海浜水族園、京都水族館などで飼育されている。