原棘鰭上目(げんきょくきじょうもく、Protacanthopterygii)は、硬骨魚類の分類群の一つ。ニギス目・キュウリウオ目・サケ目およびカワカマス目の4目が含まれ、計12科94属366種が所属する。
原棘鰭上目は正真骨亜区(Euteleostei、真骨類の下位分類)に所属する硬骨魚類のうち、ニギス目・キュウリウオ目・サケ目・カワカマス目の4目をまとめた一群である。1960年代後半にGreenwoodらによって提唱され[1]、正真骨亜区の中でもっとも原始的なグループとして位置づけられている。
原棘鰭上目の分類体系は極めて不安定で、40年余りの間にその構成は何度も変更が加えられてきた[2]。当初はサケ目のみが設置され、その内部に4亜目が含まれる構成であったが、Nelson(1994)によりキュウリウオ目・カワカマス目が独立の目として扱われるようになった。その後、2006年にはキュウリウオ目からニギス目が分離され、現在の4目の体系となっている。
あるグループにおいて退化している形質が別の群では特化しているなど、分類形質が複雑に入り乱れていることが、体系を不安定なものにしている一因と考えられている[3]。近年はカワカマス目を本上目から除外する見解もあり[4]、原棘鰭上目の存在基盤そのものが流動的である。
原棘鰭上目はニギス目(6科57属202種)、キュウリウオ目(3科22属88種)、サケ目(1科11属66種)およびカワカマス目(2科4属10種)の4目で構成され、合計12科94属366種が所属する[3]。キュウリウオ目とニギス目はかつてサケ目に含められていたが、Nelson(2006)により独立の目とされた。
原棘鰭上目(げんきょくきじょうもく、Protacanthopterygii)は、硬骨魚類の分類群の一つ。ニギス目・キュウリウオ目・サケ目およびカワカマス目の4目が含まれ、計12科94属366種が所属する。